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H27 創成化学工学実験 10班

10班

 

1. 動機

某週刊誌掲載の料理漫画から天啓を得て分子料理学に着目。その後調査の末に、高額な機器を使わず実験可能なホットアイスを選定するに至った。

 

2. 原理

 ・メチルセルロースについて

図 1. メチルセルロースの構造式

 

メチルセルロースとは、セルロースの -OH基の一部が -OCHO基(メトキシ基)に置き換わった物質である。セルロースは-OH基の水素結合により、分子間の結合力が強いため水に溶けないが、一部がメトキシ基に変わることにより水素結合が弱まり水に溶ける。

 

 ・原理

メチルセルロースのゲル化・ゾル化

常温では、-OH間、-OCHO間に水分子が結合してクラスタを形成する。メチルセルロースが水分子に囲まれている状態になるためゾル化している。

加熱すると水分子のクラスタが壊れ、疎水基(CH)の相互作用により分子集合が起き、ゲル化する。このとき、水分子はこれらの間に閉じこめられている。

冷却すると再び水分子のクラスタが形成され、液体に戻る。

 

3. 実験内容

 1. メチルセルロース水溶液のゲル化の確認

水への溶かし方(温度による溶け方の違い)及び加熱方法の模索。ゲル-ゾル転移温度の測定。

  
 
  

 

 2. ホットアイスクリームの作成

水の代わりに牛乳を用いた高温でゲル化する作用を利用したアイスクリーム作り。

 

 3. 光るアイスの作成

栄養ドリンク中にメチルセルロースを溶かし紫外線を照射し、ビタミンBの蛍光の作用が視られるか実験。

 

 4. 濃度変化における挙動の変化の比較

メチルセルロース水溶液の重量パーセント濃度を2~8%に変えていき、それぞれの挙動を調べた。

 2% メチルセルロース 2.000 g  水  100.203 g 
 4%  7.998 g  201.889 g 
 6%  6.000 g  99.9852 g 
 8%  8.000 g  100.025 g 

 

 5. メチセルラップ(メチルセルロース薄膜)の作成

4)で調製したメチルセルロース水溶液を鉄板上に垂らし薄く広げ熱して薄膜を形成させる。又、高濃度メチルセルロース水溶液をゲル化させる際にビーカー壁面に出来るオブラートのような膜に着目した。

 

4. 実験内容

  • 冷やしながらメチルセルロース水溶液、2%、4%、8%作ったところ、ゾル状になった。濃度が高くなるにつれて粘性が高くなった。またこれらを加熱し約60度以上にしたところ、濃度の高い水溶液ほどゲル化しやすく、より硬く固まった。
  • それぞれの濃度のメチルセルロース水溶液を約60度以上に加熱するとゲル化した。これらを氷で冷やすとゾル状に戻った。
  • 牛乳200グラムに、4グラムのメチルセルロースを溶かし、加熱すると固まった。これを約60度以下にするとゾル状に戻った。(ホットアイスクリームができた。)
  • リポビタンDに、2グラムのメチルセルロースを溶かすとゾル状になった。これを約60度以上に加熱するとゲル化し、ブラックライトを当てると、わずかだが光った。(光るホットアイスクリームができた。)
  • 鉄板の上に8%メチルセルロース水溶液を薄くのばし加熱すると、薄いフィルムのようなものができた。(メチセルラップと命名した。)メチセルラップを加熱し続けた後のものを室温に戻してもゾル状にはならなかったが、水を加えるとゲル状に戻った。

 

5. 感想

今回、我々は本実験を通じ、化学の面白さを伝えることをテーマとして活動した。実際に高専祭発表ではお年寄りから学生など、幅広い年齢層の方々に発表をご覧いただいた。これを想定し、予備知識の調査、年齢層に合わせた説明など対策を立てていたことが功を奏し、班員全員が発表を成功することができ、非常に満足である。得票結果は、初日はあまり振るわない結果であったが、2日目で挽回することができこちらも満足のいく結果であった。しかし、まだ実験が不十分であったことが悔やまれる。

 

本授業では、自らテーマを選定し、実験、発表と行うため、当初は不安を抱えていたが、予想以上に積極的に取り組むことができ安心した。今回の経験をこれからの人生で活かせればと思う。

 

6. 高専祭の様子

 

 

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