科目の目的は、社会人基礎力・実践力の向上・確かな学力を身に着ける事です。

この科目は、物質化学工学科4年生の必修科目です。

大まかな内容は1クラスを9~10班に分け、班毎に実験を作り、各班で作った実験を高専祭(10月の末もしくは11月の頭に毎年行っている文化祭)の学科企画の場所で来場者に向けて発表します。来場者の方には「良い」と思った実験に投票をしていただきます。

3年生までの学生実験は、教員側で準備したものを行う事が中心でした。この科目では今まで培った知識・経験を生かして自分達で実験を作り上げてもらいます。

4月からの流れとしては、

最初にどんな実験をしたいのかを個人別に調査して、A4用紙にまとめます。

それを基に個人構想発表会を行い、どのような実験テーマがあるかをクラス内で共有します。

個人構想発表会後に、似たテーマ・良いと思ったテーマを主軸に9~10班を作り、今度は班別に構想・計画を練ります。

高専祭に向けての班別構想発表会を行い、具体的にどんな実験をするのかを決定します。

夏休みを挟んで高専祭直前まで準備・実験を行い、ポスターにまとめます。

それを使って高専祭の学科企画の場所にて来場者向けプレゼンを行います。

高専祭最終日にはクラス内にてプレゼンを行い、各班の発表方法の良い所を共有します。

また、成果報告会を経て報告書を提出してもらいます。

 

クラス内で行う発表会は、高専祭当日のプレゼン以外(個人構想発表会、班別構想発表会、成果報告会)は相互評価を行い、発表会毎に良い発表の仕方を各自学んでいきます。

 

特長は 

・テーマ設定も内容も自由度の高く、工夫ができ、独自の成果を出せます。

・反対に失敗もする

 ⇒原因は何か?と、因果関係を追求して原因を探索することが必要です。

クラスメートの取り組みに刺激を受ける事ができます。

 

(グループワークのプロジェクト:課題設定、問題解決、リーダーシップ、チームワーク、コミュニケーション、論理的思考、プレゼンテーション・・・)

図1

留意点:安全に見せられる(演示実験)ことが不可欠です。また、実験では、KY(危険予知)がとても大切です。

 

1. ループ活動:個人ではなく、課題設定型のプロジェクト活動です

テーマの協議、役割分担、仕事意識、スケジュール管理、こまめな進捗状況の確認、記録をグループ毎に行ってもらいます。

決して独りよがりにならないでください。

 

2. 高専祭(全員参加)で来場者に発表(演示実験含む)を行ってもらいます。これは、投票数を競うcompetition(コンペ:競争)形式です。

来場者に対するプレゼンには、ポスターと特に「現象の説明」が不可欠です。当日行えない実験等は映像等で補完する事は可能ですが、それらの準備も自分たちで行います。

その現象はどのような現象なのか。どのようにして起こるのか。条件による差はあるのか。等々、どこをポイントにして説明すると来場者の心を掴めるでしょうか?

 

3. 内容:オリジナルな化学・化学工学・科学実験をつくり、実験テキスト(活動報告書)にまとめる。

過去に自分達が行った学生実験や、インターネット・書籍等で調べた実験を基本としても構いませんが、必ずその基本となる実験に無い物質や条件(組成、手順、温度等)を加えたり、別の装置、手法を使ったり、複数の実験を組み合わせてより有意義な実験にするなどをして下さい。

検討と工夫」が大事です。

 

4. 物質の化学的性質(化学反応)・物理的性質(密度、比熱、溶解度等)、化学物質を製造するための諸原理・諸現象・諸操作(平衡、物質や熱の移動、分離操作、三態変化)などを「目を惹くように」作る。エネルギー、資源の利用に関する内容も良い。

中学生以上高校生以下を対象とした化学実験の構築と考えてもよいです。

数ナビを活用した計測を中心とする実験でも良いし、過去に自分達で行った学生実験よりも面白く、尚且つ分かり易い実験を構想するものでも良いです。

 

5. 相互啓発のために、何回も発表し、相互評価する。いい発表や態度、行動など良いことに気づいて真似る(学ぶ)。

個人構想発表会、グループ構想、高専祭プレゼン、最終発表会等でプレゼンの仕方を習得する。人により、興味・関心・考え方・姿勢は様々である。良い事でもあまり良くない事でも学ぶべき所はあります。

特に高専祭での来場者向けのプレゼンは、幅広い年齢層・知識層へ向けての発表なので、一筋縄ではいかない。工夫が大切です。

 

6. 最後に個人報告書を書く。気づいた・考えたことをこまめに、幅広く記録する。

班で行う実験でも、評価は個別に判断されます。グループ報告書があるからと、個人報告書を疎かにしないでください。

 

7. 実演できる内容があるほうが望ましいです。当日実演するのに向かないテーマの場合は、実験の様子を動画として見せる方法でも構いません。ただし、安全で行える事が大前提です。

危険で派手な実験をすれば人気が取れると、安易に決定しないで下さい。

逆に、教員に相談すれば…もしかしたら実演可能になるかもしれません。

 

8. 実現できる見通しのある構想(調査をしっかり行い、原材料、手段の確保も含めた全体像を把握すること)が大切。しかも意欲的に活動でき、達成感の大きな内容を構想して下さい。

※その原理が分からないと、説明ができない。

⇒失敗と現象の観察を繰り返す中で、見つけることもあるが苦しむこともある。挑戦することも大事

 見切り発車は時間と予算の無駄です。実験計画は堅実に行って下さい。

 

9. レベルは高専祭の来場者は、高専社会OBなど社会人も多い。しかし、クラスメートや中学生にアピールする実験内容であれば十分です。「できるレベルで工夫して自己満足もする」が大切。

※調査だけにとどまらず、実際に実験して、観察(言語データ・写真など)・測定(数値データ)にすることが欠かせない。

 

10. この実験専用の実験道具・試薬は準備されていません。学内を探したり、購入が必要になったりする場合もあります。購入予算は各グループ1万円程度以内です。もし超過しそうな場合は、教員に相談して下さい。

 

11. 評価には、個人構想発表会、グループ構想・高専祭前の構想発表会、高専祭来場者による投票結果、最終発表会、個人報告書による活動の点検などを含める。教員と学生による相互評価、来場者による評価を行う。特別の事情がない全学生が説明を行う。

※グループ活動の陰に隠れて、個人の活動が不十分と考えられる場合には単位は認定されません。

※高専祭の最後に、クラス内にてプレゼンの内容を披露し合います。

 

12. チーム内のコミュニケーションを重視します。

※班内で話し合い、どう進めるのか(次の実験の時は何を行うのか)、今何を行っているのか等班内での情報の共有が大事です。「誰かがやってくれるだろう」では失敗します。

 

13. グループ報告書

行ったテーマの選定理由、原理、成果のまとめを最後に提出してもらいます。

行った実験の内容、実験条件(装置・薬品・温度・濃度等)による変化・相違、全体の活動の中で各自が行った活動・貢献や、各自の感想などを書いてください。

 

平成25年度からの各班によるグループ報告書は、その年度のページのテーマ名をクリックする事で見られるようになっています。

 


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